プロギタリストは高い機材を使っている?良い音を出すために必要なこと

プロってどんなギター使ってんだろ。
ギタリストなら誰しもが疑問に思ったことがあるんじゃないでしょうか。
 高いギターはざらに50万、60万、ヴィンテージだと下手すれば100万以上するギターってありますよね。
プロミュージシャンといえば、使用機材が高価なイメージがあると思いますし、僕もプロになるためにはとにかく「高い=良いモノ」が必要だと思っていました。
しかし、あるギタリストに出会ってからその考えは一変したのです。

え…あのギター3万なんすか…??
2016年4月に埼玉県北浦和のKYARAというライブハウスで、スタジオサウス主催の秋ヶ瀬JAMというフェスが行われました。そのフェスには2日間で総勢50アーティストが参加していたのですが、僕もギタリストとしてPupunta/ししとう/エスカフェバンドで出演させてもらいました。
この秋ヶ瀬JAMで、あるギタリストとの衝撃的な出会いがあったのです。
そのギタリストは大阪を中心に活動している方で、黒髪ロングヘアーにウェービーなパーマ、そしてハットをかぶっていていかにもアーティストって感じ。
プレイスタイルはいかにもブルースマンという感じで基本的にはブルースペンタを弾いているのですが、聴く人の心を揺さぶるメロディラインを知っていて、ギターソロで何度も泣きそうになりました。
出す音も耳触りが良く、チョーキング1つを取っても曲のストーリーを感じさせるような叙情的なプレイ。
今まで出会った中でもトップクラスの凄腕ギタリストで、これは是非お話がしたいと思いステージのあと話しかけたのです。
そこで短絡的な僕はこんな質問をしました。
僕「あ、あ、あの、ち、ちなみにギターってど、どこのやつ使ってるんですか?(どうせ高けぇんだろうな。すげー良い音してたもん)」
凄腕ギタリスト「あー、よく知らないです。今日借りたやつなんで。ピッチ悪かったんだよなぁ。」
僕「えー、そうなんですね。(あのピッチはブルースマンならではの魂の叫びを表現してるように感じたぞ)ち、ちなみにエフェクターとかはどういうのを使ってますか?」
凄腕ギタリスト「今日はアン直でしたね。」
僕「………」
後から分かったのですが、ギター自体は3万くらいの値段で手に入れたもののようでした。
え、3万かよ
まさに”弘法筆を選ばず”の意味を全身で感じた出会いでした。

音楽は結局ソウルなんじゃん?
つまり言いたいことはですね、
音楽は機材の良し悪しなんかじゃない!プレイヤーのソウルだ!
綺麗事に聞こえるかもしれないですけど、音楽ってやっぱりプレイヤーの経験や感情、その時悩んでることとか、もっと言えば人生とか、つまりはその人の人間性全てが出るものだと思うんです。
その凄腕ギタリストもおそらく今までに色んな経験や苦悩があってあんな素晴らしいブルースマンになったんでしょうね。
とはいうものの、もちろん機材の値段が違えば音は確実に変わります。ただ、安いギターより高いギターの方が「より良い音」がするかというとそうとも限りません。僕も実際30万のギターと7万のギターを持っていますが、最近よく使っているのは7万の方です。それは単純に良い音かどうかではなく、その時求めている音が鳴るかだったり、純粋な好みだったりが関係しています。
好きなギタリストに憧れて同じモデルが欲しい!
やっぱりヴィンテージのストラトが欲しい!
というのはギターを買う立派な理由だし、それでモチベーションが上がって練習するのなら構いません。けれど、憧れの高級ギターを買っても自分の求めている音が鳴るとは限らないのです。

結論
機材の値段なんか気にするくらいなら人生経験を積んだ方が良い!
ほんとのことを言うと、プロでも高い機材を使っている人もいればそうでない人もいるということです。そして、良い音を出すプロミュージシャンはただ機材に頼っているだけではなくて、人生経験が豊富で普通の人にはない体験をしている方が多いように思います。
だから、将来プロになりたいと思っているキッズや、現在プロを目指して頑張っている方は、高い機材がないとプロにはなれないなんて思わないでください。溢れ出るソウルがあれば3万のギターを使っても人を泣かせるプレイをすることだってできるんです。

(by 大岡シンイチロウ