「レコーディング現場ではこんな風に作業が進んでいきます。サウス編その①」

レコーディングって一体どんな感じなんだろう?
スタジオに入ってヘッドホンして、マイクの前に金魚すくいで使うやつみたいなのがあって、、
みたいなイメージが浮かんできますよね。
今回は実際のレコーディングはどんな風に進んでいくのかをご紹介したいと思います!
①プリプロ

まずはレコーディングに入る前の準備ですね。
「プリプロダクション」といって、絵画でいうところの鉛筆の下書きデッサンみたいなものを作る作業です。
レコーディングスタジオに入る前に、メンバーだけでラフな音源を作っておきます。
ギターを何本重ねるか等を含めたアレンジの構築をこの時点で仕上げてしまうことで、レコーディング当日「うーん、ここどうしようか。。」と悩んで余計な時間がかかってしまうことを防ぎます。
この方が作業も効率的だし、時間短縮はレコーディング料金を抑えることにもつながりますよね。
この段階ではドラムは打ち込みでも大丈夫ですよー。

②プランニング

さてプリプロ音源も出来たところで、本題のレコーディングに入りましょう。
レコーディング当日、スタジオに入ってエンジニアさんに挨拶。良い音源が出来るといいな~。


まずはどんな風に作業を進めていくか、エンジニアさんと作戦会議です。
録りたい楽曲の曲数やメンバーの技量など、いろんな条件で作業を進める順番が微妙に違ってきます。
例えば3曲入りの音源リリースを考えている場合、スタジオサウスでよくあるパターンとしては、
【ガイドREC【ドラムREC【ベースREC【リズムREC終了】

このリズムREC3曲分終わらせてから、
【ギター・キーボードREC【ボーカル・コーラスREC

と作業を進めます。
そして全てのパートを録り終えたら、TD(トラックダウン)】という作業に入ります。

このTDミックス– mix down –(ミックスダウン)とマスタリング – mastering –という工程を指します。
各パートの音を整頓して楽曲を構築していくミックスと、それを再生する環境に最も適した状態に仕上げていくマスタリング。
どちらも非常に大切な作業で、これを終えると晴れてレコーディング終了となります。

上記のように各パートをバラバラで録っていくのではなく、みんなで一斉に録ってしまういわゆる『一発録り』というパターンもあります。

一発録りのメリットは、何と言ってもこの録り方でしか録れない勢いのあるテイクが録れることですね。
良いテイクが録れたときは感動モノですし、早めに録れればレコーディング時間の節約にもなります。

しかしその分のデメリットとして、誰かがミスったらやり直しなので良いテイクが録れるまでに時間がかかってしまう場合があること(パンチインができない)。TDの時点でのイメージ補正があまり効かない、などでしょうか。

メンバー・エンジニアみんなで話し合って、どのように進めていくか決まったらレコーディングに入りましょう!


ガイド
REC
さあ、プランが決まったところでレコーディングに入りましょう!
ここでは一般的なパターンの各パートを別録りで進めるやり方について書きたいと思います。

スタジオサウス独自のシステム「ガイドREC」をご紹介します。
通常はプリプロ音源を参考にしながらテンポを決めてドラムRECからスタート、という流れなことが多いのですが、スタジオサウスではその前にボーカルも含めたメンバー全員で一発録りをします。
そして良い一発録りのテイクが録れたら、そのテイクのボーカル、ギター、ベース等を聴きながらドラムを録る。これが「ガイドREC

なぜそんなことをするかと言うと、本チャンのRECをするときに無機質なクリックではなく楽曲の『グルーヴ』をガイドにレコーディングすることで良いテイクが録れ、最終的にイメージに近い楽曲に仕上がることが多いからです。

さあスタジオに入り、エンジニアさんにレコーディングする曲のBPM(テンポ)を伝えます。
メンバーそれぞれセッティングを済ませたら、全員でヘッドホンをしてクリックに合わせて演奏してみます。
全員でクリックに合わせて良い演奏をするのって、これがなかなか難しい!
でも慣れてしまえば平気なので、みんなで練習しましょう。

スタジオサウスでは必ずこの「ガイドREC」をしなければいけないというわけではなく、もちろん通常のRECのようにプリプロ~ドラムRECへという流れでも問題ありません。
数々のレコーディング現場を見てきて、ガイドRECを取り入れた方が良い形に仕上がることが多いのでオススメしています!
良かったら是非トライしてみよう!


ドラム
REC
ガイドRECで良いグルーヴのテイクが録れたら、ドラムRECに入りましょう。
まず楽曲に合わせたドラムのチューニングをします。
レコーディングにおいて最も重要だと言っても過言ではないのが、このドラムチューニング。
じつは楽曲の印象の6割を決定してしまうのがドラムなんです。
そのドラムの音や響きを楽曲の求める形に出来れば、納得のいくレコーディングになるのではないでしょうか!
ただイメージがあってもそれを具現化することって難しいですよね。よくエンジニアさんと相談しながら進めていきましょう。
運良くスタジオサウス社長の筒井さんがいたら、ちょっと相談に乗ってもらったりできるかも?!
機嫌が良ければドラムセットを貸してくれたりするかもしれないので、もし見かけたら思い切って音楽への情熱をぶつけてみましょう(笑)

ドラムの音作りが終わったら、ガイドRECのテイクからドラムだけを抜いたいわゆる「ドラムカラオケ」の音源に合わせてレコーディングします。
楽曲における影響力が一番大きいパートですので、良いテイクが取れるように頑張りましょう!


ベース
REC
良いドラムが録れたら、次はベースです。
ガイドRECのときのボーカルとギター(キーボード)、そして録り終えたばかりのドラムを聴きながらベースをレコーディングします。
ベースはアンプで鳴らした音を録ったり、アンプは使わずライン入力で録ったりもします。
どちらが良いというのではなく、これも楽曲のイメージに関わってくることです。
アンプを持ち込んで自分のサウンドを追求したい!というのも良いですし、ラインでまとめてしまってもOK
ラインの場合は必要なら後でリアンプ(RECしたトラックをアンプで鳴らしてRECし直す)することも出来るので、これもエンジニアさんとよく相談して決めましょう。
楽曲の印象に大きな影響を及ぼすドラム、そして楽曲そのものと言っても過言ではない『グルーヴ』を司るのがベースです。

だからドラムとベースの【リズムREC】は大切なんですね〜。

ベースを録り終えたら、ひとまずリズムトラックのレコーディングは終了となります。
この【ガイドREC【ドラムREC【ベースREC】の流れをその日に録る曲数だけ繰り返してから【ギター・キーボードREC】に進むことが多いです。
ここまでをどれだけ早く進められるかで、後のギター、キーボード、ボーカルの時間をどれだけ作れるかが変わって来ます。
大切なリズムRECにはこだわりたいのですが、ここで時間を使いすぎて肝心のボーカルの時間が殆どなく妥協した歌を残してしまう、、というようなことのないように!

ドラマー、ベーシストのみなさん頑張りましょう
録り終えたらたくさんあるスタジオのマンガを読んで高みの見物ですよ!(笑)
ここまでが【リズムREC】です。
いかがでしたでしょうか?
 
その②では【ギター・キーボードREC】【ボーカル・コーラスREC】【TD】について触れていきたいと思います!
お楽しみに〜!

(by 赤羽一成