良い音で宅録したい!自宅でできるアコギのマイキング

バンド活動をしている方の中には、宅録でデモ音源を作っている方も多いと思います。特に1人で活動しているシンガーソングライターは、ライブのノルマでさえもまかなうのが大変で、ちゃんとしたレコーディングに掛けられるお金なんてない・・・という方が多いと思います。
もちろんプロのエンジニアに録ってもらうのが一番ですが、そうは中々いきませんよね。そこで今回は、宅録で使うことが多いアコギをできるだけ良い音で録るための工夫をご紹介したいと思います!

「マイクの位置を考える」
録音するには当然マイクを使いますが、マイクの位置をいつも適当に決めていませんか?ラインも録って、ミックスさせることも多いと思いますが、アコギ本来の鳴りや響きを録れるのはやはりマイクの醍醐味です。そして、マイキング(マイクの位置を決めること)によって録れる音の印象は大きく変わるので、ひとまずマイキングによる音の違いを知っておきましょう。

・ネック寄り
サウンドホールを中心としてネックの方向に寄った部分にマイキングすると、ギター全体の鳴りというよりも指板で鳴っている音をメインに拾いやすくなり、アコギ本来の倍音成分が少なく細い音が録れます。
あえてアコギの太さやあたたかみを消した音を狙いたい場合は、この位置にマイキングするのもアリでしょう。

・サウンドホールど真ん中
アコギの音はここから鳴っているんだろう!そう思い込んでサウンドホールの中心にマイクを当てている方も多いのではないでしょうか?
でもど真ん中にマイキングしてしまうと、音の傾向は低音が出すぎてこもりがちな音になります。
また、感度の良いコンデンサーマイクだとピッキング時のこすれた音やボディに手が当たったときの音などが入ってしまい、純粋なアコギの音を録音できない可能性もあります。

・ブリッジ寄り
サウンドホールを中心として、ブリッジ方向に寄れば寄るほど、ネック側と同じでアコギ本来のダイナミクスは録りづらいですが、硬くてキラキラした音が録れます。

以上の3つのエリアに大きく分けましたが、じゃあ結局どこで録ればええんやか分らんやないか!!と思うでしょう。
ふふ、おすすめの場所が実はあるんですよ・・・!

それが、ネック側のサウンドホールの淵らへんです!ここだと、サウンドホール中心の低音成分をうまい具合に逃がせるのでこもらずにスッキリとした音でありながらも、アコギ本来のダイナミクスや広がりも良い感じに録れます。
また、ボディの右下あたりも倍音成分が出やすいところなのでおすすめです。

ただし、アコギという楽器はエレキ以上に音の特徴や鳴り方に個体差がある楽器です。弦の種類によっても如実に音が変わったりもしますから、あくまで上記のマイキングは参考程度にして、自分のギターならどこがオイシイ音で録れるのかを研究してみてください!

「オンマイク・オフマイク・ライン3種類の録り音」
基本的に、マイキングにはオンマイクとオフマイクという2種類があり、オンマイクとはギターに近い状態で録ることで、オフマイクとはギターと離れた場所に置き部屋全体の鳴りを含めたギターの音を録ることを指します。

オンマイクは、弦から拳1~1.5個分ほど離したところが基本のポジションで、コンデンサーマイクで録って音がこもりがちになるときはダイナミックマイクを使うのも1つの手です。
オフマイクは、部屋のアンビエンス感(空気感)を録るためのものなので、部屋自体の作りにかなり左右されます。ギターを鳴らすと壁や天井に跳ね返ってきた音が部屋全体で鳴り、オンマイクで録ったダイナミクスのある音とオフマイクで録ったアンビエンス感をミックスすることで立体的で広がりのある音になるのです。

さらに、インターフェースから直接ラインで録っている音も混ぜて輪郭をよりハッキリさせることもあります

ただ、オフマイクも録ろうとすると、マイクやスタンド、インターフェースのチャンネルも2つ必要ですし、オフマイクで録ろうとすると車の音や小鳥の鳴き声など環境音が入ってしまうこともあるため、宅録では実現が難しい環境がほとんどでしょう

「求める音に近づけるためには」
実際に上記のことを意識して録音してみても、なんか違う・・・となることも多々あります。録ったままの音ではあまり満足いくものにはならないことがほとんどのため、マイクプリやプラグインのEQなどで音を調節してあげるのが一般的です。

おすすめしたいのは、「求める音を出しやすいマイクプリを使うことです」

まとめ
アコギの宅録でより良い音にするためには、まずはマイキングを考えること!おすすめのポジションはネック側のサウンドホールの淵らへんや、ボディの右下あたりですが、ギター自体の個性やその楽曲に必要な音のイメージなどによって適した録り音は変わってきます
曲によってマイキングは変わって当然なのです。
録りたい楽曲に合うマイキングを自分なりに研究してみてください。

あと、実は宅録に使う機材(マイクプリ)などによっても音は大きく変わるので、その辺についてはまた別のコラムでお伝えしたいと思います!

(by 大岡シンイチロウ